
NOが血管の筋肉を弛緩
L―シトルリンの摂取で体内産生が活性化する一酸化窒素の働きで、真っ先に注目したいのは、血管系への影響です。
一酸化窒素は、血管を広げて血圧を調整し、血液の流れをよくする働きがあります。
例えば、狭心症の発作が起こったとき、ニトログリセリンを服用すると症状が改善されることが知られています。
これはニトログリセリンが体内で一酸化窒素に変化し、心臓の冠動脈を拡張して血流を促すためです。
動脈硬化を抑える効果も
一酸化窒素が血流を促す背景には、動脈硬化を抑える働きも関係しています。
動脈硬化というのは、血管壁に血小板やコレステロールなどの成分が付着して、血管が硬くなったり、細くなったりする症状です。ときには、血管壁(平滑筋)が異常に増殖することで動脈硬化が進む場合もあります。
一酸化窒素は、血管壁に血小板などが付着するのを防ぐほか、血管壁の増殖を阻害する作用もあるといわれています。
血小板の過剰な凝集を抑えることができれば、心筋梗塞や脳梗塞・脳血栓のような血栓症予防にも役立ちます。
細胞レベルから健康に
L―シトルリンを摂取すると、そうした一酸化窒素による血流促進効果が得られます。
血液は、全身の組織に酸素と栄養を運ぶ重要な担い手です。したがって、その流れがとどこおると、さまざまな病気の引き金となったり、老化が進んだりします。
L―シトルリンには、ニトログリセリンのような即効性はありませんが、日ごろからL―シトルリンを補給していると、全身の血液の流れがよくなり、細胞レベルから健康体を維持できます。